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【野に遊ぶ】報告

四月一六日・一七日の二日間に渡り開催された「野に遊ぶ」。大変内容の充実した企画となりましたが、字数の都合上、ここでは今回の各茶席とホール展について、簡単にご報告致します。観季館バーでの北見宗幸先生の茶席は、三井家伝来の刷毛目茶碗銘「大仏」をはじめ、桃山時代の黒織部茶碗などの名碗やダチョウの卵の掛花入、ワイングラスを持った南蛮人が描かれた棗など、バーを意識したユニークな道具組が見事に空間に調和していました。お菓子はピスタチオクリームとドライフィグ、和三盆の和洋の取り合わせが絶妙なメゾン・ド・プティフールのダックワーズでした。梅村尚子先生の茶席は石舞台から観季館チャペルに変更されましたが、松原賢先生の作品に映画『大奥』で使用された姫の衣装を付けた先生のお点前が映え、素晴らしいお席となりました。お菓子は先生自らデザインされた出雲のお菓子、美しい桃色が訪れつつある春を感じさせました。16 日は庭内、17 日は観季館内で開催された秦國力さんの茶席では、まずはシャンパングラで冷茶「薔薇王妃」、その後に高貴な玉蘭花の香りを付けた「玉蘭の露」が提供されました。秦さんによる孟浩然の「春暁」の中国語での朗読が一層会場の雰囲気を盛り上げました。アンティーク家具を用いたGM の見事な室礼もまた大変好評でした。うおがし銘茶さんにご協力頂いた野遊席では、今年最初の新茶のこんにち葉」と、それをエスプレッソマシーンで抽出した「お茶プレッソ」、お菓子は銀座六雁さん特製の、桜と木の芽のマカロンと、ずんだもちをイメージした棹物が日替わりで出されました。16 日には抹茶を使ったカクテル「抹ティーニ」もサービスされるなど、バラエティーに富んだ楽しいお席でした。甘露寺芳子さんのハーブティー席では、リニューアルされた躑躅(本館)でのゆったりとした滞在イメージを、特別ブレンドのハーブティーと共に楽しんで頂きました。17 日のガーデンパーティは、観季館とラ・ブリーズに分かれての開催となりましたが、美しいお菓子のデコレーションと春の花々、白いテーブルクロスが雪解けの春の光に一際美しく映えていました。ギャラリー册席は月江露月先生にご担当を
お願いし、新里明士さんの薄茶器と水指に、横山玄太郎さんの大振りのピンクの茶碗、今回作品をご出品頂いた八木澤正さんのお父様である八木澤啓造さんの茶杓を取り合わせました。お菓子は福原義春氏に、枕草子第四十段「あてなるもの」の「いみじううつくしきちごの、いちごなど食ひたる」という一節にちなんで銘をつけて頂いた、二期倶楽部ペストリー製の「桃あそび」でした。ホール展「見立て劇場̶エクストラヴァガンツァ」では16 日、国立西洋美術館館長の青柳正規先生による講演に続き、グラフィックデザイナーの麹谷宏先生との対談が行われ、80 名以上の方々にご聴講頂きました。ホール展にはまた、武者小路千家家元後嗣の千宗屋さんや北見先生のお好みの茶箱、麹谷先生のガラス皆具などが特別展示され、更に大高玲子さんの「旅する茶箱」や新見先生の研究室を彷彿とさせる新見流茶の室礼が出現するなど、様々なお茶のスタイルをお客様に楽しんで頂きました。
豊年の予兆とも言われる、41 年振りの美しい春の雪に彩られた今回の「野に遊ぶ」が、好評のうちに無事終了出来ましたのも皆様のお力添えの賜物と思います。本当に有難うございました。(記/社長室・村井孝行)
※2011年6月実施「野に遊ぶ 六志会 二期倶楽部ガラスとワインの茶会」についてはこちらから

  • 2010/04/23