最近、アメリカやヨーロッパ、オーストラリア、そして日本でもミツバチの大量死が報じられ話題になっています。2007年には北半球の4分1にあたる300億匹ものハチがいなくなってしまったのです。この大量死、コロニー崩壊症候群(CCD)といい、ある日、働きバチが一斉にいなくなり、女王バチと幼虫だけが残され、ついに巣が全滅してしまうのです。原因は寄生虫説や農薬による中毒死などいろいろ取りざたされていますが、『ハチはなぜ大量死したのか』の著者ローワン・ジェイコブセンは、生態系の動的平衡状態の歪みではないかと捉えています。
大量死して問題になっているのは受粉用の西洋ミツバチ。現在の農業では果物や野菜を効率的に実らせるため、受粉用にミツバチを使っているようで、このミツバチ、効率的に受粉作業のできる品種改良がされたもの。これらのミツバチは次から次へと受粉だけに使い回されている道具のようなもので、しかも画一化されたミツバチは病気や変化にとても弱い性質を持っているのだそうです。つまり、こうした効率を追求する近代農法が生態系を壊してしまい、「働くだけ」ではもういやですと、ミツバチの本能が大量死をさせているのかもしれません。
日本においても現在いただく美味しい蜂蜜は生産力に優れた西洋ミツバチが主だそうです。西洋から導入された西洋ミツバチによる養蜂は明治初期からはじまり、あっという間に日本中を席巻、それまでは古くから行われてきた日本ミツバチによる養蜂は山野の片隅に追いやられてしまいました。しかし、明治後期から、日本ミツバチによる養蜂を手がけてきたのが岩手県にある藤原養蜂場で、現在三代目の藤原誠太さんは20年も前から「日本在来種みつばちの会」を立ち上げ、全国を飛び回り、日本ミツバチによる養蜂について啓蒙を続けています。実は藤原さんは、銀座の真ん中で養蜂を行い、この蜂蜜を使ったスイーツが話題になった「銀座ミツバチプロジェクト」の仕掛け人でもあります。
「日本ミツバチは、耐病に優れ、各種外敵にも抵抗力が強く、山野に自生する在来の植物の受粉能力にも長けています。さらに、蜂蜜の味わいも、西洋ミツバチとはひと味も二味も異なる奥深い複雑なうま味が感じられるのです」(藤原さん)
5年前に私どもは藤原さんと知遇を得、早速二期
倶楽部で試みることにしました。二會川河岸上部など二箇所に日本ミツバチ用の巣箱を置き、日夜、
二期養蜂場を目指して目下奮闘中です。
ゲストの皆さんには、「二期倶楽部ミツバチプロジェクト」によって生態系(=自然の仕組み)を少しでも感じていただけたら、そして蜂蜜を使ったスイーツが二期倶楽部の新しい名物としてお届けできたらと楽しみにしています。
「日本ミツバチは、その性質を理解すれば、ほとんど刺される心配のない、やさしい昆虫です」。藤原さんのナビで、そっと触れた日本ミツバチの、ほんのりとしたぬくもりが忘れられません。
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